髪の毛を切りたい
私はかれこれもう10年近く自分で髪の毛を切っている。
理由は色々ある。
- 美容院の雰囲気が苦手
- 高い
- わりに満足のいく仕上がりにならない
- 短髪なので2週間もすればもう伸びてしまっている
などの理由からだ。
しかしながら数ヶ月に1度美容院に行くしかない時が来る。
やはり後ろやトップ部は自分では切りにくく、
徐々にセルフカットではバランスがとれなくなってくるのだ。
あとは洗面台を掃除したあと汚したくないという理由からだ。
しかし美容院は行くのがイヤだという理由で今回は理容室を探してみた。
実は前々から気になっていた理容室がある。
家から徒歩5分ほどの所にある、外観からもセンスがゼロなことがわかる理容室だ。
ただとても安い。カット+シャンプーで2000円とのこと。
いちおうインターネットで調べてみるとホームページがあった。
が、個人経営の店にありがちな数年前から更新が途絶えており機能してるのかしてないのかがわからないようなホームページだった。
口コミサイトでも見てみた。
意外と口コミサイトでは評価が高いようだった。
安さと店主の人柄が良いとの事だった。
いちかばちか行ってみるか決めた。
ただ今、美容室はだいたいネットで予約できる所がほとんどであるのに対して、
まったく予約方法などが書かれていない。
口コミサイトには電話番号しかかかれていない。
とりあえず電話をしてみると
『はい。○○です。』おばさんの声がした。
(おや、口コミサイトではおじさんが店主のはずだが・・・)と思いつつも、
「今からお伺いしてもよろしいですか?」
『・・・はぁ・・』 ものすごく怪訝な返事である。
「では今から伺いますね」
『あの・・・お待ちいだければ・・・すぐには出来ませんが・・・』
「あ、全然大丈夫です。それでは」
むぅ・・・なんだかとても不安になってきたが店へ向かった。
ドアを開けてすぐの待ち合いソファにおじいさんが4人座っていた。
おばあさんがひとり、おじいさんの髪をカットしている。
(めちゃめちゃ混んでる・・・そしておじいさんしかいない)
わりと朝早く来たつもりだったのだがすでに超満員であった。
めちゃめちゃ不安になった。
場違い感がハンパない。
老人しかいない。老人が老人の髪を切っている。
(店主はおじさんだったのでは?)と思いつつももうそんなことはどうでもいい。
(おじいさん専用散髪屋じゃん・・・)
いや、でも私は別に小洒落た髪型にしたいわけではない。
むしろちょっと昭和っぽい髪型にしたいとすら思っている。
だが・・・だが・・・
脳内で(出ようか。どうしよう。やっぱ出ようかな)で満たされた。
ちょうどその時散髪していたおじいさんが終わり、新しいおじいさんがカット代へ通された。
(んーいきなり切られてる。シャンプーは?)
もうシステムがよくわからない。
おばあさんがひとりでカットしてるとなると、あとどのくらい時間がかかるのだ?
と、その時新しいお客(おじいさん)が店の前に来たのがわかった。
(あ、このタイミングで出よう)
出てしまった。
やっぱり地元密着型の理容室は一見の若造が行くような場所ではないのだ。
軽い気持ちでチャレンジ♪と思った自分がバカだったのだ。
どうせ暇でしょ。とすら思っていたが全然大繁盛してた。
家に帰ってきて今このブログを書いている。
自分で髪の毛を切るか、美容院を予約するか、1000円カットに行くか悩んでいる。
暑い。夏は嫌いだ。